いろいろな
   光源(光のもと)

 明治時代初期までは植物油を燃やした炎が灯台の光源に使われてきましたが、その後、石炭ガス、石油、アセチレンなどによる炎を使用するようになりました。明治34年(1901年)に尻屋埼灯台(青森県)でアーク灯が点じられて初めて灯台が電化され、明治43年(1910年)には神島灯台(三重県)に自家発電装置が設置され、初めて白熱電球を使用した光源の電化に成功しました。その後は技術の進歩により、キセノンランプ、高圧ナトリウムランプ、ハロゲン電球、メタルハライドランプなど長寿命で効率の良い光源が採用されています。現在では、自然エネルギーを利用した太陽光発電などを電源とするLED(発光ダイオード)が多く使われています。



アセチレンガス 灯器

石油 灯器
 我が国の灯台にガス灯を用いた最初は、明治7年の”横浜港西波止場竿”におけるもので、市販の石炭ガスで点灯されました。
 明治41年(1908年)に至り、高圧洗浄アセチレンガス灯器を輸入し、福岡県にて「三池港第二号浮標」「同四号浮標」を点灯しています。
 石油を使用した灯台用光源は1874年後半から使用され始め、1883年(明治16年)には、全ての灯台の光源として使用されるようになりました。
 明治26年(1893年)年には、ナフサ(揮発油)を温めてガス化し使用する装置が考案され、これを使用したところ良好であったため、多くの灯台に使用され始めました。



アーク灯 灯器

LED 灯器
 明治34年(1901年)12月に尻屋埼灯台(青森県)にアーク灯を点灯したのが始まりで、当時、全国で初めて電化された灯台でした。
 しかし、設備費が高く、高度な技術を要することからなかなか全灯台への普及には至らず、全ての灯台が電化されたのは昭和53年(1978年)のことでした。
 明治43年(1910年)に神島灯台(三重県)に白熱電球を使用したのを始まりに、各種電球が開発・採用され、長い間灯台用光源として使用されていましたが、現在では高寿命、省電力のLED灯器が白熱電球を超える基数の灯台に採用されています。


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